meirin-kan
ど素人JK、お金持ちを目指す。

第19話・2026.10.01

友達の感想は「勉強の効率は、別に上がらなさそう」でした。

少女レビュー伝説。——なお、先生は秒で同意した。

アプリを友達に使ってもらった。感想は、こうだった。

友人「勉強の効率は、別に上がらなさそう」

彼女のアプリの2人目のユーザーは、正直な人だった。

家族以外の、はじめてのユーザー

最初のユーザーは先生で、最初に詰まったのも先生だった(第15話参照)。そこで出した宿題が「家族以外の誰かに使ってもらう」。

彼女は、ちゃんと友達に使ってもらってきた。

授業でその結果を聞くと、少し思い出すのに時間がかかったあと、報告してくれた。

JK「テストの日を何日でも追加できるのは、便利だと思ったけど」
JK「同じ日に同じ科目のテストがあったときに、それが追加できないから、そこ直してほしいって言われました」

私「数学が2回ある、ということ?同じ日に」
JK「多分、はい」

そして最後に、あの一言が添えられた。

JK「なんか、勉強の効率は別に上がらなさそうって言われました」

先生は、あっさり同意した

私「そうやな。」

同意した。生徒のアプリへの辛口の感想に、私は秒で同意した。
生徒の味方をするべき場面で、先生は先に友達の味方についた。

私「なんでか、わかる?」
JK「えっ、・・・わかんないですっ!」
私「だって、このアプリは計画を早くして、準備の時間を短縮するアプリだもん」

このアプリは、勉強そのものの効率を上げるアプリではない。
友達の感想は、辛口に見えて、実はアプリの正体を正確に言い当てていた。

作った本人より先に、他人がアプリの「何のためのものか」を言語化してくれることがある。ユーザーテストの効き目は、不具合探しだけではない。

直せないのではなく、説明していなかった

では、「同じ科目を2回入れられない」問題はどうするのか。

私「それに対して、どうすんの?直すの?」

彼女の答えは、少し意外なものだった。

JK「自分で教科を追加できるから、教科名を変えたりすれば、それを使えばできるんですけど」
JK「多分それが、説明しないとわからなかった」

実はこのアプリ、最初からできたのである。
教科は自分で追加できるので、名前を分けて登録すれば、2教科目の数学も入る。

友達は、その使い方を知らなかっただけだった。
取扱説明書は、作った本人の頭の中にしかなかった。

第15話で、私は説明文を読まずに詰まった。今回は、説明がなかったから友達が詰まった。

説明を書いても読まれない。でも、書かなければ、そもそも伝わらない。

アプリの「説明」は、作る人にとって永遠の宿題らしい。

楽になるように、考える

彼女はその場で改善案も出した。
私からも2つ提案した。

JK「最初、ちょっとめんどくさくなっちゃうけど、最初に教科を全部入力してもらって。そうしたら、うまくいくのかなって感じです」
私「もっと楽にする方法あるんちゃう?」
JK「うーん、あるかな・・・」
私「時間割の紙をスマホでパシャっと撮って、そこから取り込めばいいやん」
JK「ああ、時間割かー」

1つは、時間割の紙をスマホでパシャっと撮って、そこから教科を自動で取り込む方法。

私「もう一つ、やり方あるけど」
JK「マジっすか!えっ・・・何だろ」
私「何か、アンケートとかで()や質問の下に例とか、注とか書いてない?」
JK「ああ、確かに」

もう1つは、入力欄に最初から例を書いておく方法。
登録例:「数学A」「数学1」のように分けて登録すればテストも別々に入れられます。
と書いておけば、説明書を読まなくても、見ただけでわかる。

JK「確かに。もう、初めから書いちゃえば」

こういうのは、「こうなっていたら楽になるだろうな」という考え方で発想していくといい。
楽をしたい人のためのアプリは、楽をしたい人がいちばん上手に考えられる(第18話参照)。

時間割の紙は毎日カバンに入っている。
私から見れば宝の山なのに、それがデータだとは誰も思っていなかった。

友達の正直な一言は、アプリの正体を教えてくれて、説明の穴まで教えてくれた。

ユーザーの声、第1号。辛口に見えて、いちばん役に立つ声だった。
なお、ユーザーの声 第0号(先生)は、説明を読まずに詰まっただけで、何の役にも立っていない。

(第19話・了)

この連載は、実在する女子高生の学習過程を、本人・保護者の同意のもと個人が特定されない形で記録しています。会話は意味を変えない範囲で整理しています。

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