第2話・2026.08.16
初めてアプリが動いた。「すごっ」
少女コピペ伝説。——なお、コピペでも感動はする。

「すごっ」
「動いている」
彼女が自分で作ったアプリが、画面の中で動いた。その日の話である。
前回のラストに
「まずは一度、アプリを動かしてみてもらうことにした」と書いた。
その続きだ。
https://note.com/nagara_takumi/n/n7127613425b6
これは、彼女が自分で作ったアプリを、実際に動かしてみた日の話である。
理屈より先に、作る
第1回の授業。「全部理解できました」と言い切った彼女に私が用意していたのは、 理解度の確認テストではない。
まず、「作る」。
練習として、私のやり方をそのまま真似してもらいながら、コピペベースで 小さな画像変換アプリをひとつ作った。
ど素人がいきなり書けるコードはない。
でも、真似してコピペする手段なら、誰にでもできる。

そして、画面の中で、いま作ったものが動いた。
——冒頭のあれである。
「すごっ」
「動いている」

動いているのである。ついさっきまでアプリを作ったことがなかった人の目の前で、 自分の手で作った(コピペした)アプリが。
「理解できました」と「できそう」は別物
第1話を思い出してほしい。彼女は「全部理解できました」と言い、 自己評価には 1、2、3、2、2 と付けた。
その彼女の、この日の講座後の感想には、こう書かれていた。
「意外とアプリ作るのできそう」
読んで「理解できました」と言うことと、手を動かして「できそう」と感じることは、 別物だ。
教材を読んだだけでは出てこなかった言葉が、 アプリが動いた日には出てくる。
この日、彼女の中で何かがひとつ、切り替わった。
親が、値段を知っていた
この練習には、続きがある。
隣で見ていた親が言った。
JKの母「あっ、私はこの機能有料で使っている」
いま練習で作った画像変換と同じ機能を、大人が、お金を払って使っていた。
私は彼女に言った。
私「次回からは、このアプリでその有料機能の半額で作ってあげたら、感謝されて、お小遣いも稼げるよ」
「ビジネスも、これと同じことをやっている」
JK「なるほど」

誰かの面倒を解決すると、価値が生まれる。
そしてその価値に、実際にお金を 払っている人がいる。
お金を払ってでも解決したい困りごとが、目の前に実在していた。
この日の発見は、2つ
アプリって、自分にも作れそう
便利な機能には、実際にお金を払う人がいる
「お金持ちになりたい」と2年言い続けてきたJKが、同じ日にこの2つを拾った。 悪くない初日である。
で、次は「何を作るか」だ。
第1話の最後に「思っていたより、筋が良かった」とだけ書いた、 彼女の本命のアプリ案——その中身を、次回公開。
この連載は、実在する女子高生の学習過程を、本人・保護者の同意のもと個人が特定されない形で記録しています。会話は意味を変えない範囲で整理しています。
(第2話・了)