第7話・2026.10.14
平均貯蓄2,059万円。3人に2人は、下でした

老後のお金を「月いくら」に直す(7)
2人以上で暮らす世帯の貯蓄は、平均2,059万円でした。
でも、平均より少ない世帯が66.1%。3人に2人は、平均に届いていません。
真ん中の家の貯蓄は、1,264万円です。
月に直すと4万2千円ぶん。年金暮らしで毎月足りない額と、ちょうど同じ大きさでした。
「平均に届かない」と焦る前に、比べる相手を変えます。
今回は、平均・真ん中・自分の年代を行き来する3つの式です。
式1 平均 − 真ん中 = 一部の大きな貯蓄が引き上げた分
平均値 − 中央値 = 大きな貯蓄が平均を引き上げた分
根拠
総務省「家計調査」2025年の、2人以上の世帯の貯蓄です。
- 平均:2,059万円(7年連続で増えた)
- 中央値(貯蓄がある世帯を少ない順に並べた、ちょうど真ん中):1,264万円
- 平均を下回る世帯:66.1%
例
2,059万円 − 1,264万円 = 795万円
平均は、真ん中より約800万円高い数字でした。
一部の大きな貯蓄が、平均を上へ引っぱるからです。
平均は「ふつうの家」の数字に見えて、実は3人に2人が届かない数字でした。

自分の数字を入れる
自分の貯蓄__万円 − 真ん中 1,264万円 = __万円(プラスなら真ん中より上)
式2 自分の年代の数字と比べる
自分の貯蓄 ÷ 同じ年代の平均 = 年代の中での位置の目安
根拠
同じ調査の、世帯主の年齢ごとの平均です。
- 40歳未満:994万円
- 40〜49歳:1,381万円
- 50〜59歳:1,756万円
- 60〜69歳:2,843万円
- 70歳以上:2,471万円
世帯主が65歳以上の世帯だけで見ると、平均2,564万円・真ん中1,777万円。
2,500万円以上の世帯が36.3%ある一方で、300万円未満の世帯も14.9%ありました。
例
45歳で貯蓄1,000万円 ÷ 40代の平均 1,381万円 = 約0.7
全体の平均2,059万円と比べると半分以下でも、同じ40代の平均と比べると7割です。
しかもこの1,381万円も「平均」なので、40代の真ん中はもっと下にあります。
60代の平均2,843万円には、退職金を受け取った直後の家も入っています。
自分より上の年代の数字と比べて、焦る必要はありませんでした。

自分の数字を入れる
自分の貯蓄__万円 ÷ 自分の年代の平均__万円 = __
式3 貯蓄 ÷ 300 = 毎月使える額
貯蓄 ÷ 300 = 減らしにくい形で、毎月使える額
根拠
01 の式です。貯蓄を年4%ずつ取り崩すと、1か月あたりは貯蓄の300分の1になります(運用しながら取り崩す前提の目安)。
例
平均 2,059万円 ÷ 300 = 月6万9千円
真ん中 1,264万円 ÷ 300 = 月4万2千円
65歳以上の真ん中 1,777万円 ÷ 300 = 月5万9千円
02 では、年金だけで暮らす夫婦の家計が、毎月4万2千円足りないと書きました。
真ん中の家の貯蓄1,264万円は、その4万2千円を毎月埋める大きさでした。
自分の数字を入れる
自分の貯蓄__万円 ÷ 300 = 月__万円
比べる相手は、平均ではなく真ん中
平均貯蓄は2,059万円。でも、3人に2人はその下でした。
真ん中は1,264万円。月に直すと、4万2千円ぶんです。
平均は、大きな数字に引っぱられます。
自分の位置は、真ん中の数字と、自分の年代の数字で見ます。
そして最後は、金額ではなく「月いくら」に直します。
お金を、人生の時間に変換する。
自分の貯蓄が、毎月の足りない分を埋められる大きさかどうか。それが、比べる意味のある数字でした。
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書いた人
年金・節約・給付金を「いくら得する?」で分解しています。
Threads(@nagara_takumi)で毎日、大きな数字を「月いくら」に直しています。
投資歴22年・エンジニア歴20年の会社員です。
https://www.threads.com/@nagara_takumi
出典
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2025年(令和7年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」平均 2,059万円/貯蓄保有世帯の中央値 1,264万円/平均値を下回る世帯 66.1%/世帯主の年齢階級別 貯蓄現在高/世帯主が65歳以上の世帯 平均 2,564万円・中央値 1,777万円
- 総務省「家計調査」2025年 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(不足 月4万2千円・02 の出典)
注意
- ここでの「貯蓄」は、預貯金・生命保険などの積立分・株式や投資信託などを合わせた額です。家や土地は入っていません。
- 中央値1,264万円は、貯蓄がある世帯の真ん中です。貯蓄が0の世帯も入れた真ん中は1,167万円です。
- 年代の平均は世帯主の年齢で分けた数字で、年代ごとの真ん中は公表されていない年齢層があります。
- 「÷300」は、運用しながら年4%ずつ取り崩す前提の目安です。運用の成果は毎年変わります。
- 学習用の計算です。将来の成果を保証するものではなく、特定の金融商品の推奨ではありません。
- 数字は公表のたびに変わります(この記事は2026年10月時点)。